Silicon Valley Day 1:到着

5/19〜31の13日間、シリコンバレーを訪問しています。自分でも意外なことに初めてです。なにか今までは、まだ準備ができてないような、そのまま行ったら飲み込まれてしまいそうな気がして。博士号の取得を機に、来ることにしました。幸い、前から関心のある研究機関や企業、また今面白そうなベンチャーにいろいろとアポが取れ、お邪魔してきます。毎日が濃密になりそうなので、今回は(なるべく)即日更新の方向で行きます。 Continue reading “Silicon Valley Day 1:到着”

ソニーへのオープンレター:ユーザは情報機器のプラットフォーム価値を求めている

SONY

はじめに

本エントリーでは、これまでの研究、および多くのソニー製品を利用するユーザとして、ソニーの製品開発の現状について感じることを述べる。これはソニーの外からの一ユーザとしての視点に過ぎず、おそらく社内の皆様にとっては釈迦に説法であったり誤りと思われる内容も含んでいるであろう点をあらかじめお詫びしつつ、多くの優れた製品を生み出してきたソニーの事業の状況への、ユーザの視点からの意見を表明する。 Continue reading “ソニーへのオープンレター:ユーザは情報機器のプラットフォーム価値を求めている”

マルチメディア2.0としての電子書籍に未来はあるか

Alice
(KUMANOMIX:引っ越ししたら出てきたもの

僕がコンピュータを本格的に触り始めたのは、93〜94年頃でした。当時は、CD-ROMによる「マルチメディア」コンテンツが一大ブームとなっており、インタラクティブ・ムービーから写真集までさまざまな作品が作られました。僕も「Spaceship Warlock」や「MYST」といったインタラクティブ・ムービーに衝撃を受け、これがメディアの未来ではないかと考えて3DCGによるコンテンツ制作を始めたのが、今の仕事に至るきっかけでした。 Continue reading “マルチメディア2.0としての電子書籍に未来はあるか”

ユビキタスからEmbedded Webへ

ユビキタスの父Mark Weiser

ユビキタスの課題

最近、ユビキタス・コンピューティングという言葉をメディア等で耳にしましたか?日本でも2000年頃からユビキタスの研究は盛り上がりを見せ、2004年から国のu-Japan政策も始まり、僕達のような研究者は盛んにその可能性を追求してきました。

その頃考えられていた、あらゆるデバイスがネットワークに繋がり、環境がインテリジェントに振る舞うといったような世界は、まだ実現していません。90年代に盛んに研究されたマルチタッチなどのナチュラルインタフェースが最近になってようやく実用化されたように、ユビキタスの研究成果も実用化されるまでにはもう少し時間がかかるのでしょう。

ただし、ユビキタス環境が実現するうえでは、二点ほど大きな課題があります。まず、すでに多くの人が利用しているPCやケータイを除くと、ネットワーク接続機能のあるデバイスは広く普及していません。ハードウェアのリプレースはコストがかさむため、ソフトウェアやサービスと比べて普及に時間がかかります。また、より根本的な問題として、ユビキタスによる利便性が多くの人にとってわかりにくく、そのコストを納得させられるようなものでなかったことが挙げられるでしょう。 Continue reading “ユビキタスからEmbedded Webへ”

加藤康祐さんET Luv.Lab.インタビュー


加藤康祐さんというウェブのプランナーとORF 2009のトークセッションをきっかけに知り合いになり、ちょくちょく食事したりお話しするようになりました。加藤さんはExperience Transportersというウェブ制作/ブランディング事業を個人で行われています。

Experience Transportersが最近立ち上げたプロジェクトとして、“「人がメディアになる時代」のInterview Site”をコンセプトに、「ET Luv.Lab.」というサイトが立ち上がりました。僕のインタビューも掲載していただきました。長文ですが、加藤さんはブログなどをみてもわかる通り文章力に長けた方で、最近考えていることを整理して文章化していただけたと思います。

もちろん僕以外にも加藤さんの周りのいろいろな面白い人のインタビューが随時掲載されていくので、ぜひチェックしてみてください。