最近取り組んでいる、Androidを用いた周辺情報ブラウズのためのシステム「Locoscape」を発表します。
Locoscapeでは、リクルート社のドコイク?ウェブサービスを用いたスポット情報、およびFlickrのジオタグ付き写真を、自分の現在地を中心とした表示でブラウジングすることができます。
このような周辺情報システムでは、リストや地図といったUIが用いられてきました。しかし、モバイル機器の小さな画面での地図の利用は手間がかかります。また、地図を読んで対象の位置関係を自分から見た方向や距離に対応付けて実際に移動することは、難しいタスクだと知られています。
Locoscapeでは、人が遠くを見る際には、視線が上向きになることに着目しました。機器を上から覗き込んでいると、上から見た俯瞰地図となります。機器を垂直方向に立てていくと、視線は上を向き、遠くを見るようになります。この動作に、奥行き方向へのスクロールを対応付けます。(下図参照)
俯瞰地図とズーム状態をスムーズに切り替えることで、モバイル機器の小さな画面でも広いエリアについての情報を閲覧できます。また自分から見た方向と距離で操作を行うことで、自分と対象との位置関係を常に把握できます。
Locoscapeは、従来のナビゲーションシステムとは違い、現在地の周辺で何が起きているかをブラウジングするという、位置情報の新しいスタイルを提案します。